小児矯正症例

【小児矯正症例】「下の前歯が後ろから生えてきた」7歳の女の子のマイオブレースによる小児矯正治療

 

項目 内容
治療内容 マイオブレース治療
年齢 7歳
性別 女の子
期間 1年経過(治療継続中)
費用(税込) 精密検査11,000円
基本料金341,000円(当時の価格)
毎月の通院費5,500円×12回
リスク・副作用 ・本人の努力(装着時間やトレーニングの実施)により効果に差が出ることがあります。

 

1. 患者さんのご紹介(主訴・お悩み)

今回の患者さんは、7歳の女の子です。元々当院の定期検診に通ってくださっていたお母さんから「下の前歯が後ろから生えてきている」とご相談を受けたことがきっかけでした。

お母さんはお口の状態がお子さんの将来の顔の印象に影響することをご理解されていました。可愛くなりたいという思いを持つ活発な女の子のため、将来のお口の健康を守り、歯並びを整えたいという希望から矯正治療を始めることになりました。

 

2. ご来院時の状態と診断

お口の中を拝見したところ、上下の顎に歯が並びきるスペースが足りないことによる叢生(ガタガタの歯並び)と、前方へ突出している出っ歯の状態が認められました。さらに、上の前歯が下の前歯に深く被さる過蓋咬合という状態であり、笑ったときに上の歯ぐきが大きく見える、ガミースマイルの傾向も認められました。

これらの原因を分析すると、お口の周りの筋肉や正しい呼吸といった口腔機能の問題が、歯並びの乱れや出っ歯、深い噛み合わせにつながっていると診断いたしました。

【コラム】叢生とは
顎の骨の大きさと歯の大きさのバランスが崩れ、歯が並ぶスペースが不足することで、歯が重なり合ってガタガタに生えてしまう状態のことです。歯みがきがしにくくなるため、むし歯や歯周病のリスクが高まるほか、見た目や噛み合わせにも影響を及ぼす場合があります。

【コラム】過蓋咬合とは
上の前歯が下の前歯に対して過度に深く覆いかぶさっている噛み合わせの状態のことです。噛み合わせのバランスが崩れることで、前歯や歯ぐきに負担がかかりやすくなり、顎関節への影響や歯の摩耗につながる場合があります。

 

3. 治療計画

お口周りの機能の改善を目指し、顎の成長発育をサポートすることを目的として、マイオブレースを用いた小児矯正治療を計画しました。

この治療法は、日中1時間と夜間の就寝時に専用のマウスピースを装着し、同時にお口の周りの筋肉を鍛えるアクティビティと呼ばれるトレーニングを毎日継続していく方法です。

当院では、親子一体となって取り組んでいただけるよう、お子さんのモチベーションを高めるために選任のエデュケーター(指導係)がついて直接指導を行います。

【コラム】マイオブレース矯正とは
取り外し式のマウスピース型装置を使い、歯並びの悪化の原因となる口呼吸や舌の癖、飲み込み方などの習癖の改善を目指す、小児向けの矯正治療法です。

 

4. 治療時

治療開始当初は、まだ小さなお子さんということもあり、治療習慣の定着に苦労する時期がありました。エデュケーターの写真撮影を嫌がることもありましたが、当院の選任スタッフが優しく寄り添い、励まし続けました。次第に、お子さん自身も将来の歯並びに関心を持ち始めたこともあり、徐々に耳を傾けてくれるようになりました。

ご自宅でのスケジュールとしては、小学校から帰宅した後に1時間のマウスピース装着を徹底していただきました。習い事がある日は、帰宅後に夕飯前の時間を活用して1時間装着し、夜は寝ている間ずっと装着するように習慣化。また、お口周りの筋トレであるアクティビティを、学校からの帰宅後と夜寝る前の毎日2回実施していただいています。ご自宅での装着管理やトレーニングの主導はお母さんが管理し、それを医院へ細かく報告していただく二人三脚の流れで進行。毎日欠かさず寄り添い、サポートしてくださったお母さんの頑張りがあったからこそ、スムーズに治療を進めることができました。

 

5. 治療後・予後


治療の成果が目に見えて現れてきたことで、お子さんご本人も素直に従ってマウスピースを装着してくれるようになりました。お母さんからも変化を実感したとのお声をいただいております。なお、治療結果には個人差がありますので、ご注意ください。

現在はマイオブレース矯正治療の継続のために定期的に通院いただいておりますが、今後は上顎を広げる装置も併用し、上顎の成長発育をサポートしながら、噛み合わせの改善を目指していく予定です。お母さんは治療経過に満足され、下のお子さんについても早期からの矯正を検討されています。

当院では、お子さんの将来のお口の健康をサポートするために、スタッフが連携しながら、お子さんが継続して取り組みやすい環境づくりに努めています。お子さんの歯並びやお口の癖が気になる場合は、お気軽にご相談ください。

 

監修

武知 幸久

【経歴】

1989年 徳島大学歯学部卒業
1997年 たけち歯科医院開業
2011年 医療法人社団翔志会 たけち歯科クリニック開設
京都市立病院 登録医