症例

【小児矯正症例】「反対咬合が気になる」3歳女の子のムーシールドとマイオブレースによる小児矯正治療

 

項目 内容
治療内容 マウスピースを用いた小児矯正(ムーシールドからマイオブレースへ移行)
年齢 3歳(初診時)〜現在6歳
性別 女の子
期間 約3年(治療継続中)
費用(税込) 55,000円(プレ矯正)

※マイオブレースの費用は別途

リスク・副作用 ・装置の装着時間や継続状況によって治療効果が左右される

・将来の非抜歯やブラケット治療不要を保証するものではない

・装置の破損リスクがある

 

1. 患者様のご紹介(主訴・お悩み)

初診時3歳の女の子です。お父様と一緒に来院され、下の前歯が上の前歯より前に出ている反対咬合、いわゆる受け口を気にされていました。お父様としては、幼い時期から受け口になっていることで、このまま成長すると噛み合わせや見た目にどのような影響があるのかという点も心配されていました。

 

2. ご来院時の状態と診断

初診時には、上下の前歯の噛み合わせが通常とは反対になる反対咬合がみられました。診断は反対咬合で、まずはムーシールドを用いて治療を行うこととしました。

また、歯並びを確認すると乳歯が隙間なく並んでおり、永久歯が並ぶためのスペースが不足する可能性がありました。

乳歯は永久歯よりも小さいため、乳歯の時期に歯と歯の間に隙間があることは、永久歯へ生え変わるためのスペースを確保するという点で意味があります。乳歯が隙間なく並んでいる場合には、永久歯へ生え変わる際に並ぶスペースが不足することがあります。

以上の状態を踏まえ、3歳時にはムーシールドを用いて反対咬合の治療を行い、その後は乳歯列のスペース不足に対応するため、6歳のタイミングでマイオブレースへ移行する方針としました。

 

 

【コラム】反対咬合とは
反対咬合とは、噛んだときに下の前歯が上の前歯より前方に位置する噛み合わせです。一般的に「受け口」と呼ばれることもあります。成長期のお子様では、歯の位置だけでなく、顎の成長なども確認しながら経過をみることが大切です。

 

【コラム】ムーシールドとは
ムーシールドは、主に乳歯列期の反対咬合に用いられるマウスピース型の装置です。装着状況によって治療経過が異なるため、ご家庭で継続して使用することが重要です。

 

3. 治療の流れ

①3歳でムーシールドによる治療を開始
反対咬合への対応として、3歳のときにムーシールドの装着を開始しました。ご家族には装置の使用を続けていただきました。

②ムーシールド装着開始から2か月後
装着開始から3週間ほどで装置に慣れ、2か月後には朝まで毎日装着できるようになっていました。ご家族が日中から少しずつ装置に慣れるよう取り組み、夜間の装着へつなげました。

③ムーシールド装着開始から4か月後
装着を忘れる日もありましたが、基本的には夜間の使用を継続していました。

④約1年後
毎日の装着を継続し、反対咬合の改善を確認しました。

⑤6歳でマイオブレースへ移行
6歳になったタイミングで、マイオブレースによる治療を開始しました。現在も治療を継続しています。

 

4. 治療のポイント

①幼少期からの介入
今回の治療において大きなポイントとなったのは、3歳の頃からムーシールドを使用し、マウスピース型の装置を装着する習慣が身についていたことです。ご家族のサポートのもと、忘れる日があっても継続して装着でき、治療開始から約1年後には反対咬合の改善を確認しました。幼少期に反対咬合への治療を行った後も、顎の成長や噛み合わせの変化を継続して確認していくことが大切です。

②マイオブレースへの移行
6歳のタイミングで新しい装置であるマイオブレースへ移行しましたが、患者様自身が「マウスピースはお口の中に入れるもの」として自然に認識できていたため、スムーズに導入することができました。新しい装置に対しても抵抗感が少なく、夜から朝まで継続して装着できています。

 

5. 治療後・予後

ムーシールドによる治療を継続し、約1年後には反対咬合の改善を確認しました。その後、乳歯が隙間なく並んでいる状態を踏まえ、6歳になったタイミングでマイオブレースによる治療を開始しました。現在も治療を継続しています。夜から朝まで装置を装着できていることを確認しながら、今後の永久歯への生え変わりや歯並びの状態をみていきます。

小児矯正では、成長や歯の生え変わりに伴ってお口の状態も変化します。そのため、装置を使用するだけでなく、定期的に歯並びや噛み合わせを確認し、その時点の状態に応じて経過をみることが大切です。また、今回のような治療によって、将来的に抜歯を伴う矯正治療やブラケット治療が不要になることを保証するものではありません。

当院では、お子様の成長や歯並び、噛み合わせの状態を確認しながら、年齢や治療段階に応じた小児矯正の方法を検討しています。お子様の反対咬合や永久歯が並ぶためのスペースについてお悩みの方、小児矯正を検討している方は、京都市の歯医者 京都円町たけち歯科クリニックへご相談ください。

 

監修

小網 麻衣

経歴
2019年 徳島大学歯学部卒業
2019年 医療法人社団翔志会京都二条たけち歯科クリニックに臨床研修医として勤める
2020年 医療法人社団翔志会京都二条たけち歯科クリニック入社
2022年 医療法人社団翔志会京都円町たけち歯科クリニック院長就任

所属団体・ライセンス

日本顎咬合学会会員
Women Dental Academy for Implantology(WDAI)会員

研修実績

straumann ベーシックインプラントロジー
インビザラインGoシステム導入コース
Myobrace®System 導入セミナー
床矯正ベーシックセミナー
顎顔面矯正治療 ベーシックコース
ダイレクトボンディング 青島徹児先生 前歯・臼歯コース
ADI Practice course 5期
JIPI補綴コース